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2005/11/23

テキサス州、スパイウェア規制法違反でSONY BMGを提訴
電子フロンティア財団もSONY BMG相手取り集団訴訟
行きすぎた著作権保護:“スパイ的コピープロテクト”の波紋

11月10日に書いた「SONY製コピー防止対策済みCD」その後。

もう詳細や説明は書きません。
興味のある方はぜひリンク先の記事をお読みください。

ただ、SONYブランドについては、最悪の転落劇になったとだけは言えるでしょう。
以下に引用する記事の一文に、全て表れています。

『rootkitに似たコピー防止技術をCDに組み込んだSONY BMGは猛反発を受け、さらには訴訟にまで発展する騒ぎに』。

音楽や映画を愛する者が、愛するがゆえに損害を与えられてしまうようなシステムは間違っています。
非難されて当然でしょう。
そのようなシステムを配布する者は、音楽や映画を愛する心を、既に失っているのだと思います。

これを契機に、CDやDVDの著作権保護について、より深い論議が行われて欲しいものです。

2005/11/20

地球の裏からウェブカメラで母親を救う!
Amazon.co.jp: エレクトロニクス/カメラ/ウェブカメラ
みまもりほっとライン i-pot

遠隔地に両親が住んでいる方は検討してみては?

ご存知無い方のために、まずウェブカメラについて説明しておきます。
ウェブカメラとは、専用のカメラを自宅等に設置し、その映像をほぼリアルタイムに、インターネットを使って転送する仕組みのことです。
転送された映像は、そのインターネット上のアドレスさえ知っていれば、遠く離れた場所にあるパソコンや、外出先の携帯電話を使って観ることができます。

今回の記事の場合、母親のカリンさんがカリフォルニアに、二人の息子がフィリピンとノルウェーに住んでいて、カリフォルニアの母親の家の居間にウェブカメラを設置していたようです。
つまり、フィリピンやノルウェーから、カリフォルニアの居間の様子を観られるようにしていた訳ですが。

ある日、フィリピンにいる息子がウェブカメラを覗いてみたら、母親が倒れている。あわてて『カリフォルニアの緊急医療当局に国際電話をかけたが通じない』。
ノルウェーの兄弟に電話をすると、その奥さんが適切な連絡をしてくれて、それから10分後、『カメラに救急隊員の姿が映り、グッタリしたカリンさんを搬出していく様子がフィリピンとノルウェーに伝えられた』…。

カリンさんは数日で退院できそうとのこと。
ウェブカメラの設置がカリンさんの命を救ったわけです。(^^)

ウェブカメラの設置には、数千〜数万円の費用がかかります。
カメラの方向をリモートで動かせる専用カメラなら数万円ですが、既にパソコンがあって、画質の粗い固定カメラを設置するだけなら数千円で済みます。
一方、維持費はほとんどかかりません。
インターネット上のアドレスを固定IPにするために、多少費用が発生する場合はありますが、プロバイダによっては無料で固定IPにしてくれるところもあるので、そういうプロバイダに乗りかえれば、あとは多少の電気代程度で済みます。

アメリカでは保育園や学校にウェブカメラを設置して、親が教室の中の様子を見られるようにしているところも増えているそうですし、自宅に設置し、ベビーシッターや家政婦さんの様子を監視する、といった使い方も少なくない様子。
もちろんうまく工夫すれば、防犯カメラとしても使えます。

ただ、映像は基本的に垂れ流し状態となるため、アドレスを不用意に漏らせばプライベートが侵害される可能性もあります。
家の中の様子を、誰かに勝手に観られる可能性があるわけです。

とはいえ、親が遠隔地で一人暮らししているような場合、こうしたカメラの設置は大きな保険となります。
この記事は、まさにその実例でしょう。

ついでに、ちょっと似たものも紹介しておきましょう。
CMが結構流れているので、既にご存知の方も少なくないでしょうが、象印のi-potという電気ポットは、ポットを使うたびに、設定したアドレス宛に電子メールを送ってくれます。
つまり、「親の元気が、ポットでわかる」。

このアイデアは素晴らしいと思います。
もちろん、ポットが故障したり、盗難に遭ったりすれば、この機能はさっぱり意味をなさないわけですが、保険としての費用対効果はダントツかもしれません。

2005/11/14

“燃料いらず”画期的エンジン 86歳の研究者、実用化へ

自動車もわずかな電力だけで走る時代が来る?

太陽電池程度の小さな電力を大きな駆動力に変える、空気圧エンジンだそうです。
ガソリン不要の究極のエコ動力になるかもしれません。

記事を見て「86歳の研究者」というのでまず注目してしまいましたが、研究者は3人で、それぞれ86歳、80歳、78歳。
元々、高圧ガス関連の研究をしていた方で、30以上の特許を持つそうです。

ただし、このエンジンの特許を出願したのは平成元年。
『出願はしたものの斬新な発想だったためか、「特許が認められるまで八年を要した」』そうです。
認められるまでに随分時間がかかった…だけでなく、新聞というマスメディアに認められるために、さらに倍の時間を要したことになります。
世界のエネルギー事情を変える可能性すらある発明(かもしれない)だけに、この長い期間は、発明者の方々には腹立たしく悔しい時間だったことでしょう。

以前読んだ本によると、この手の効率の良いエンジンの発明というのは、2つの理由から、なかなか認められない傾向があるそうです。
一つはまず、妄想的な内容である可能性。
「エネルギーを消費しない永久駆動エンジンを発明した」という話はほぼ100%眉唾物なので、またそれだろうと誰も相手にしてくれないわけです。
もう一つは、本当に画期的なものであれば、現産業体系(石油産業、電力産業、自動車産業など)を破滅させる可能性があるため、既存の企業家は怖くて手を出さない、場合によっては圧力をかけられ、闇に葬られるというもの。

あの発明王のエジソンさえも、電球の特許を損なうからと、蛍光管の特許を50年近く闇に葬っていた…という本当だか嘘だか分からない逸話を読んだことがあります。

企業というものは、既得権を失わないために、ライバルになりそうな特許や研究をいかに普及させないか、考えるものでしょう。
Microsoft社があの手この手で潰した技術、潰した企業の数は、想像つかないほどあるそうです。
競争するならともかく、特許をわざわざ買い取ったうえで、それを闇に葬り去ってしまうというのは、社会全体の利益を損なう反社会的行為だと思うのですが。

この技術がどの程度実用的なものかは分かりませんが、エコ動力の普及に貢献することを願いたいと思います。
できれば発明者の方々が生きている間に普及させたいものです。

2005/11/13

インフルエンザ治療薬「タミフル」服用後に異常行動 男性事故死
「タミフル服用で行動異常死」学会報告 専門家は疑問視
飛び込み、転落…インフル治療タミフルのみ異常行動死

インフルエンザ治療薬に副作用?それとも?

インフルエンザ治療薬「オセルタミビル(商品名タミフル)」(リン酸オセルタミビル)を服用して数時間後に、一人はパジャマに素足で家から出て、トラックにはねられ死亡。もう一人は9階から転落死。
これは副作用による異常行動ではないか…という報告があったそうです。

この薬、これまでも幻覚や異常行動、意識障害の報告が14件あるそうで、厚生労働省は「副作用との関連は否定できない」という見解。

ただ、インフルエンザは脳炎を伴う場合があり、脳炎による異常行動ではないかという意見もあり、副作用という意見に懐疑的な専門家も多い様子です。

タフミルは『昨年だけでも1000万人分が使用』されており、新型インフルエンザにも効果が期待されていることから、『厚労省は備蓄目標を従来の1.7倍の2億5000万カプセル(2500万人分)に増やす』と発表したばかり。

100%安全な薬はない、というのも現実ですが、精神障害が副作用として出るとなると、誰かが見守ってくれる状況ならともかく、一人暮らしの人には特に危険になりそうです。
服用量には細心の注意が必要ですね。

2005/11/10

18歳の高校生市長が誕生 米ミシガン、51歳現職破る

アメリカで高校生の市長が誕生!

まぁ、表題通りの記事なんですけど。
アメリカは「極端な国」とも言えるけど、同時に「健全な国」でもあるのでしょう。

それはともかく、市長になっても高校生を続けるんでしょうか?
議会が宿題で流れたりとかは、流石に不味いだろうし。
単なる素朴な疑問というやつなんですが…。う〜む。

2005/11/10

SONY BMGのコピー防止CDがrootkitを組み込む
SONY BMG、コピー防止CDのrootkit問題に対処
ベンダーがマルウェアをインストールするなんて……

SONY製コピー防止対策済みCDが、今、大問題に。

音楽CDを購入して、これをパソコンに入れると、自動的にあるソフトがインストールされる。
このソフトはインストールされると、削除するまで、パソコンが起動中は動作し続け、ユーザーはそれを終了させることができない。
そのソフトは、対象となる音楽CDがパソコンで再生されるたびに、メーカーにその情報を送っている。
つまりメーカーは、音楽CDを聴くユーザーの行動を常に監視しているわけだ。
更にやっかいなことに、このソフトは、ユーザーが自由に削除することができないように作られている。
無理に削除すると、そのパソコンのCD-ROMドライブが使えなくなる等のダメージを与える可能性があるらしい。

これでは、ウイルスやスパイウェアを仕込まれたのと同じではないか!

これがアメリカで問題にされ、そのメーカーであるSONY BMGは、対処ソフトの配布を始めた。
しかし、この対処ソフトを入手するには、個人情報をSONY BMGのサイトに記入しないといけないようになっていて、これがユーザーの怒りに更に火を注いだ。

…というのが、事件の現時点までのあらまし。
正直言って私は「SONYの権威も地に落ちた」と思った。

6年ほど前、日本のあるソフトウェア作者が、不正使用を防御する目的で、不正なユーザー登録を行うと、そのパソコンの中にあるファイルを壊し、パソコンが使用不能になるという仕組みを、ソフトに組み込み、配布したことがある。
このときはユーザーからの指摘で大問題になり、あやうく訴訟になりかけそうなぐらいだった。
当時私はVECTORでCD-ROM本の編集をやっていたので、決して対岸の火ではなかった。
実際、ソフトを登録し配布していたVECTORを責める声もあったのだ。

パソコンはソフトがなくては使えない。
機能を増やすにはソフトを入れることが必要だし、私達は普段、入れたソフトにどういう隠れた機能があるかまではあえて考えない。
それは、ソフト作成者の良心を、とりあえず信じているからである。
ユーザーの不利益になるようなことを、コソコソ隠れてやるような、そんなソフトを配布しているのは、ごく一部の悪質な作者だけだと信じている。
いわゆる性善説を前提としたコミュニティーとして認められているからこそ、パソコンとインターネットは「多少のリスクはあっても楽しく便利なもの」だと認識されているのだ。

今回のSONY BMGのコピー防止対策は、あきらかに過剰防衛であり、ユーザーのパソコン環境を脅かすものだと私も思う。
そして同時に、性善説を前提としたコミュニティーを破壊する行為であると、私は思う。

著作権保護は必要だろうし、著作者の権利は尊ばれなくてはならない。
しかし、行き過ぎた著作権保護は、著作物を利用しにくくし、また迷惑である。
著作権保護は、決して厳密なものでなくていいのだと思う。
ある程度は自由に、無料で使用させる。
そのぐらいの寛大さがあっていいはずだと思う。

曲を勝手に使うのは犯罪だと言う。
正しい主張のように感じるだろうが、それは本当に正しいのか。
その曲を聴いた人全てが金を支払っているだろうか。
それはむしろ異常な状況だろう。
好きになってから、はじめて買おうと思う人が大半のはずだ。
TVやラジオや街頭で聴き、気に入ったから買うのである。
しかし今の音楽業界は「聴くならまず金を払え」と言っているように感じる。
今回のようなスパイウェアまがいのソフトは、「残らず全員から金を取ってやる」という意識から生まれたものだろう。
この考えは本当に正しいのか?

私は間違った考えだと思う。
著作権料は、できるだけ著作者に還元すべきだが、その徴収はある程度緩やかに行われるべきだと思う。
こういう議論は、果たして、どこかで行われているのだろうか。

2005/11/07

イーヤマが民事再生申し立て
イーヤマ、民事再生手続きを申し立て 〜MCJ傘下で再建へ
パソコンモニター製造 株式会社イ−ヤマ 民事再生法を申請 負債178億7800万円

PC用モニターのイーヤマが倒産!

またちょっと寂しい話題ですが。
一昔前、安価なパソコン用モニターと言えば飯山、という時代が確かにありました。
飯山のモニターは、三菱やソニーに比べれば、性能面では若干劣るものの、価格はずいぶん安くて、安い割に満足度の高いモニターとして、多くのパソコンユーザーに認知されていたと思います。
当時は、高額モニターはNANAO、中級が三菱とSONY、安いものなら飯山という住み分けがかなり明確でした。

しかし、液晶の時代となり、韓国や台湾から安価な液晶モニターが入ってきたせいか、いつのまにか飯山のモニターを扱う店も減ってきて…とうとう倒産ということに。

既に再建に乗り出してはいるようですが、一度失った顧客を取り戻すのは難しそうに思えます。

かく言う私の使っているモニターも、現在は台湾のBENQ製です。
発色や視野角では若干不満を感じるものの、安価な割には十分使えています。
サブのモニターとして、いくつか国産のものも残っていますが、価格を優先して考える限り、次に購入するモニターも、おそらくは台湾製になりそうです。

21世紀の公園で