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2006/11/22

生命保険売却司法『ダメ』 がん患者の絶望

記事の最後にある<デスクメモ>の重さは尋常ではない。

生命保険の受け取り人を、被保険者の家族以外にする…。
これは危険な行為であることは間違い無い。
裏社会では、保険金を受け取るための殺人が蔓延するだろう。
だがしかし、これ以外に必要な金を作る方法が無いとしたら…。

記事では、がん患者の立場から、この危険な方法が現状では最後の救済方法であったことを記述し、これ以外の救済もない中、この救済方法も違法と断定された現状に、「生命保険の売却でしか金を得る方法がないとすれば、患者を切羽詰まった状況に追い込んだのは政治であり、政治の責任で現状を改善していかなければならない。こんな状態が続けば、医療費を抑えるために患者は早く死ね、という誤ったメッセージを国が発していることになってしまう」という某議員の強い言葉でまとめている。

実際、高額医療費の問題は、金が無ければ死ぬしかない現実なのだ。

そして、そのまとめの後にデスクメモが付け加えられている。

「形にはいろいろあっても、命を売買する話が、あちこちで聞かれるようになった気がする。つまり、この国が貧しくなったということではないのか。」

「かつては存在した安全網がボロボロで、何かの拍子で足を止めたとたんにがけっぷちまで追いやられる。」

確かにそうなのだろう。
持つ者と持たざる者との乖離は、ますます深くなっていくのだろうし…。

2006/11/16

「魔界転生」などの漫画家、石川賢さん死去
石川賢の部屋

漫画家の石川賢さん、58歳で死去。

「石川賢が好きだ」と言う人は、マンガ好きでも、結構マニアに入ると思う。

「魔界転生」の漫画化が一番有名だが、「魔界転生」や「羅生門」の漫画化の他、SF、バイオレンス、サイバー、パンクといった色彩の強い作品を多数発表している。

デビュー当時から永井豪のダイナミックプロに所属しており、デビルマンやバイオレンスジャック、マジンガーZ等の永井作品も「実際には永井豪以上に石川賢が描いていたのでは?」と想像する人が多い。

石川賢本人は「ほとんどが永井豪の絵とアイデアであって、私はほとんど関与していない」といった発言を、何かの誌面でしていたはずだが、しかし未だそう思い込んでいるファンは多いはずだ。

何故かと言えば、石川賢名義で発表している作品のテイストが、あまりにデビルマンやバイオレンスジャックに近いからだ。

永井豪のダークファンタジーものから華やかな部分を抜き、より凝ったダークな造形を大人向きに追求したもの…。石川賢のほとんど全ての作品は、そういうテイストなのである。

そもそも、永井豪の、「ハレンチ学園」を代表するハチャハチャギャグの世界と、「デビルマン」を代表するダークファンタジーの世界には、かなりの開きがある。

この距離の中にあって、石川賢の作品は圧倒的に「デビルマン」寄りなだけに、ギャグの永井豪、モンスターアクションの石川賢という両輪がダイナミックプロを牽引しているように、ついつい想像してしまうのだ。

実際には、永井豪はギャグもモンスターアクションも包括する、アイデアやストーリーの作家なのであり、石川賢はむしろ造形的な作家なのだろう。

いずれにしても、ダイナミックプロは、永井豪の表看板と、石川賢の裏看板、その2つで成り立っていた。

その両軸が強い絆で結ばれていたからこそ、大胆で凝った素晴らしい作品が数多く生み出されたのだと思う。

冥福をお祈り致します。

2006/11/10

飛び降り自殺試みる女性前に見物人が乱闘、ドイツ
ジェネシスが復活、来年6月から15年ぶりツアーへ
UAEの2歳男児、「指名手配犯」と間違われ出国拒否

3つのCNNニュースを読んで…ふと物思いに耽る秋。

21歳の女性が70mの高さの建物から飛び降り自殺をしようとして、結局は自殺を留まらせることに成功したらしいのだけど。
見物者が二手に分かれて乱闘になったらしい。
方や「飛び降りろ」と叫ぶ10代の若者。
対するは、その若者達を制止しようとしたホームレス。
乱闘には40人が参加し、逮捕者が8名、仲裁の警察官が6人負傷したのだそうな。
「命を軽視する若者」対「命を尊ぶホームレス」という対比に、ちょっとうなってしまいました。

往年のプログレバンド「ジェネシス」復活。
おお、懐かしい。
彼等が「プログレ」だった頃、俺も彼等が大好きだったよ。
大ヒットを飛ばすようになって、どんどんプログレじゃなくなっちゃって、ほとんど聴かなくなっちゃったけど。
問題は記事の一節。
『ピーター・ガブリエルが1975年に脱退後、フィル・コリンズがドラムとして加わり、メンバーを入れ替えながら、70─80年代にヒット曲を出した。』
おいおい。フィルコリンズはピーターガブリエルが抜ける4年前の71年から参加してたぞ。ガブリエルが抜け、フィルコリンズはドラム兼ボーカルになり、その後曲作りとボーカルに専念しはじめただけのこと。
「メンバーを入れ替えながら」っていうのも微妙に違和感を感じる…ほとんどの活動期間、誰かメンバーが抜けても、新しいメンバーを入れずに頑張って、結局3人だけで大ヒットをガンガン出していたんだからね…。

最後は『2歳男児が、指名手配中の容疑者と間違われ、出国を一時止められる騒ぎがあった』という話。
『男児のパスポートに記載されたデータが「生年月日も含めて」指名手配中の容疑者のリストに載って』いたのだそうだ。
おいおい。指名手配されている2歳男児って…。
ありえないだろ!と一人で突っ込んでみて、それからちょっと思い直した。
よくよく考えてみれば、ありえない話でもないのだ。
「犯罪者として指名手配されていた」とは限らないから。
「誘拐された子供として指名手配されていた」とか、そういう話なのかもしれない。
「指名手配」って言うと、ついつい犯罪者と考えてしまう先入観があるけれど、「指名」され「手配」される理由って、まだまだいろいろあるんだろうなぁ。

21世紀の公園で