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2004/03/31

深まる謎 イラク・邦人外交官殺害

イラクで日本人外交官が殺害されたことが、日本の参戦への意識と自衛隊派遣を後押しした…と感じている方は多いと思います。
しかし、マスコミの中でも、ごく一部しか報道しなかった事実があります。
それは、日本人外交官を襲ったのは、イラクのテロ組織ではなく、実はアメリカではないのか、という疑惑です。

この疑惑が大々的に広がっていたなら、今の日本の立場は大きく変わっていたでしょう。
しかしこの疑惑は、未だに晴れてはいません。

珍しく、この疑惑をしっかり書いているのが東京新聞です。
東京新聞がこの記事をこれだけのスペースで書いていることに、私は敬意を覚えます。

詳しくは記事を読んでいただくのが一番ですが、この記事にも書かれていない点を、少しだけ補足しておきたいと思います。

殺害された日本人外交官の2人は、基本的にイラク戦争に反対していたとみられていること。そして彼らが書いていたレポートを収めたパソコンが事件直後に紛失しており、それがアメリカを通じて日本に戻ってきていることです。このパソコンに収められていたはずのレポートは、結局公表されないままになっています。

(このパソコンは、記事の後半で「解析済み」とされているパソコンであろうと思われます。しかし解析結果は未だ公表されていません。)

私がここに書いていることは、もちろん私が知っている事実というわけではありません。
人の受け売りであり、真実かどうかは知りません。
しかし、こうしたとんでもない疑惑があり、その疑惑が疑惑のままにあることを、私達はもっと知っていなくてはならないと思います。

2004/03/31

ファイル交換とレコード業界の売上減少は無関係〜米経済学者が論文

アメリカの2人の経済学者が、音楽のファイル交換はCDの売上げ減少の理由になっていない、という論文を発表したそうです。
簡単にまとめるとこんな感じです。

●CDの売上げ減少は以下の要因によるものだと考えられる。
・マクロ経済不況
・アルバムリリースの減少
・ゲームやDVDなど、他の娯楽の台頭
・音楽バラエティ番組の減少
・レコード業界の戦略に対する消費者の反発

また、90年代に売上げが特に多かったのは、アナログレコードからCDへの買い替え需要であったとも指摘しています。

さらに、売上げの多い音楽に対しては、ファイル交換がむしろ売上げ向上に寄与していると。

ちょっと面白い指摘だと思った点があります。

『レコード業界ではなく、社会全体の福祉を考えた場合、もしこの経験的な分析が正しいのであれば、ファイル交換は社会全体の福祉を向上させる可能性がある。ファイル交換が新しい音楽の創造コストにわずかな影響しか与えていないのであれば、社会全体としては音楽の消費量を増やしたと言え、多くの人が音楽を楽しむようになったと結論付けることができる』

この論文は専門家が発表したものですが、もちろん正しいという保障はありません。
しかし、傾聴すべき意見であると思います。

2004/03/30

年7本の購入に対し、違法コピーは17回 ゲーム販売サイト調査 PCゲーム

「違法コピーしている人は、年間平均7本のゲームを買っているが、コピーの回数は17回に上っている」は分かるのですが、「100本ゲームが売れるごとに、35回コピーが行われているのが実態だ」というのはどういう計算なんだろ?

まぁそれはいいとして。
しかし、違法コピーしている人全員が、年間に24本(7本+17本)もゲームをしている時間があるとも思えないので、ゲームをコピーしたからって、それで遊んでいるとは限らないような気がします。

「買って遊んでみてつまらなかった」という経験があると、高い金を出して買うのが躊躇われるようになりがちです。
逆に「これは面白い」というゲームにあたると、そのメーカーのは安心して買えるようになるものです。

私もたまにPCでゲームをしますが、買う前にできるだけ体験版を試用するようにしています。
そこでひっかかれば、もう買いません(これがほとんどです)が、体験版が良くても「実物はダメダメ」ってゲームもたまにあるんですよねぇ。
そんなのをつかまされた日にゃ、怒りでしばらく眠れません。(やや嘘)

確かにコピーは違法でしょうが、コピーの全てを弾劾する気には、私はなれません。
体験版がないから、とりあえずコピーで手に入るものはそれで試す、という心理は、少なくとも理解できるからです。
既存の流通システムに欠陥があるからこそ、違法コピーが増えるのだとしたら、いくら摘発しても違法コピーはなくならないでしょう。
安価に入手できて、本格的に遊びたい時はそれに見合った金額を納得して支払うような、そういう支払いシステムが必要なのだと思います。

2004/03/30

壊れた道写して送って 神奈川県相模原市で全国初のシステム 携帯メール

携帯のカメラとメールを使って、市民に道路の破損を通報してもらおう、というシステムが神奈川県相模原市で始まるそうです。

システムコストの削減にもなるでしょうし、修復作業もスムーズになり、さらには市民が市政に気楽に関われる…。
これは評価すべき良い方法だと思います。
道路の破損や道路標識の改善など、こうした通報システムは、今後どんどん増えるのでしょうね。

2004/03/30

米大統領のテロ対策支持率が急落 独立調査委の公聴会後

『ブッシュ大統領のテロ対策と米本土防衛対策への支持率は、2カ月前の70%から独立調査委の公聴会後、57%へと落ち込んだ。また、イラク戦争への対応についても、44%が支持する一方で、「支持しない」と答えた人は、昨年末の39%から50%へと上昇し、支持と不支持が逆転した』とのこと。

クラーク前大統領特別顧問が「彼(クリントン前大統領)は一定の仕事をしたが、ブッシュ大統領は同時多発テロ前、何もしなかった」とブッシュ大統領を批判したこともあって、アメリカ世論は次第にブッシュ大統領に対し懐疑的になってきています。

2004/03/26

コーヒーに糖尿病予防の効果 フィンランドの研究

コーヒーをよく飲む人は、糖尿病になりにくいそうです。

1日にコーヒーを3〜4杯飲むグループは、糖尿病にかかる確率がおよそ28%低く、1日10杯以上飲むグループでは、女性で80%近く、男性で55%低いと。
これは凄い効果じゃないでしょうか。

ただし「カフェインの取りすぎが心臓病のリスクを増大させる」ので、コーヒーの飲み過ぎも禁物。「あくまで適量の摂取を」だそうですが、適量って判断は難しいですよねぇ。

2004/03/24

クラシック曲:ジャズバンド演奏に作曲家抗議 CD出荷停止に
「独自の編曲は権利侵害」指摘でCD出荷停止
「PE’Z」のCD出荷停止 編曲めぐりトラブル

東京芸大教授で作曲家の佐藤眞さんが、「原曲と異なる編曲は作曲者の権利侵害」と販売停止の仮処分を東京地裁に申請。
それを受けて東芝EMIは、「アレンジは演奏の自由の範囲内」としながらも、演奏者側の「(佐藤先生に)不愉快な気持ちを与えてしまった」という気持ちを尊重して、出荷停止を決めたとか。

合唱曲として作曲したものなのだから、ジャズとして演奏してはイカン、ということなんでしょうか?
作曲者が編曲の自由を認めないとなると、アレンジする、カバーする、メロディーを崩す、オマージュとして特定のメロディーの一節を組み入れる、といったこと一切が認められないことになります。
鼻歌で歌うのも、口笛で鳴らすのも、広い意味では編曲の一種でしょう。

原曲の素晴らしさは踏まえながらも、新しい編曲、新しい表現を行うことも、アーティストにとっては当たり前な行為のはずです。
曲の権利は個人にあっても、それをどうアレンジするかは、編曲者や演奏者にまかせるべきでしょう。
訴えた作曲者もおかしいですが、出荷停止を決めた側も間違っていると、私はそう思います。

2004/03/21

台湾裁判所、総統選の票封印を命令 野党の無効訴えで

わずか0.22%にあたる約3万票で勝敗の明暗が分かれ、無効票が33万票もある…となると、確かに「それは本当に無効票なのか?」と確認したくもなるでしょう。
しかもその33万の無効票は、前回の選挙のときの3倍にも当たるというのですから。

しかも直前に起きた狙撃事件は、選挙に明らかな影響を及ぼしていますが、この狙撃事件の詳細が全く不明である点も、確かに「公正な選挙」としては問題があるでしょう。

現在のアメリカ大統領であるブッシュ氏の選挙の際も、無効票がやたら多かったり、有効票が水増しされていたりと、選挙内容に不審な点がいくつも見うけられました、
そのときは、選挙結果を再集計することを中止してしまったために、結局疑惑はそのまま、今も残ったままです。

禍根を残さないためにも、再選挙はともかくとしても、せめて慎重な再集計は行って欲しいものだと思います。
(私はどちらの候補にも思い入れは一切ありません。)

2004/03/21

いかりや長介さん死去 ドリフのリーダーがんに勝てず
いかりや長介さん死去 「全員集合」、ドリフのリーダー
俳優、いかりや長介さん死去 72歳

いかりや長介さんが死去しました。
おそらく皆さんご存知でしょうが。
なにせほとんどの日本のメディアで大きく扱われているニュースですし。

戦後の日本の笑いの代表といえば、落語でも漫才でもなく、まずクレイジーキャッツとドリフターズを挙げるべきだと思います。
クレイジーキャッツが主にサラリーマンのための、大人のための笑いを目指したのに対し、ドリフは子供達のための番組を目指しました。

「8時だョ!全員集合」は当時、ワースト番組とも言われ、一分の大人から眼の敵にもされましたが、今となってはその影響力の凄さが桁違いであったことがよく分かります。
全員集合の時代に子供であった人達で、ドリフに影響を一切受けていないと言い切れる人がどれぐらいいるでしょう。
どのような形であれ、あの番組は子供時代のヒトコマであったはずです。

ドリフと言えば、その看板は加藤茶さんであり志村けんさんでしたが、いかりやさんの強いリーダーシップがなければ、何度解散しててもおかしくなかったと言います。
いかりやさんがいなければ、全員集合があれほどの番組になることはなかったでしょうし、当時のTVアイドルももっと少なかったでしょう。
当時のTVアイドルが売り出すにあたって、最も重視した番組が全員集合だったのですから。

ドリフは元々音楽バンドでした。
ビートルズが来日した際に前座を務めたことは有名です。
それがなぜコントをメインにし始めたのか、その事情は私にはよく分かりません。
しかし全てはいかりやさんが決めてきたことだったそうです。

全員集合が終わってからは、いかりやさんは俳優となりました。
しかし彼は「笑いの人」でしたから、俳優の道には迷いがあったと聞いています。
結果として、いかりやさんの演技は多くの人に支持されました。
イブシ銀のような渋さと、人柄からにじみ出てくる真面目さが、彼の存在感となり、彼の出演するドラマや映画に、奥の深さを与えました。

72歳という年齢は、まだもったいないと感じさせますが、いかりやさんの築いてきたものの重さと道程を考えると、よく頑張ってこれたものだ、とも思います。
いかりやさんは「踊る大捜査線 THE MOVIE」で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得していますが、本来はもっと多くの賞に値する人だったはずです。

いかりやさんは、きっと今頃天国で、元ドリフの荒井注さんと、久しぶりの杯を交わしているのでしょう。
合掌。

2004/03/18

週刊文春の差し止め巡る審尋終わる 結論は19日午後に
「事実上の検閲」日本雑誌協会が文春問題で声明
報道に節度求める意見続出 自民・山崎派

週刊文春の出版差し止め問題ですが、なにせ私は記事の内容を確認していない(確認する気もない)ので、的外れなことしか言えないかもしれません。

しかし、日本雑誌協会が主張する「名誉やプライバシーの侵害は、事後の訴訟によって対応することが基本原則」というのは、これは言いかえれば「侵害を予防するのはおかしい」という意見のようです。
「予防は事実上の検問であり、これは行うべきではない」という意見は、どうも個人情報というものを、あまりに軽視しているのではないでしょうか。

一度流出したデータは、もう取り返しがつかないのです。
いくら回収したくとも、物ではなく情報であるがゆえに、回収しようがありません。
それを考えれば、「個人情報の流出は最大限食いとめる」という考えこそが基本となってしかるべきです。

とはいえ一方で、政治家が「節度を求める」という言い方で報道の自由を狭めようとしていることも大変気になります。
公人として飯を食うのであれば、ある程度のプライバシーの流出は当然でしょう。
特に政治家は、信頼を寄せられる人間であるのかを問われます。

今回の文春の報道は、田中真紀子衆院議員の長女のプライバシーを公開したもののようです。
長女が政治家として名乗りを挙げたのであれば、公人として、そうした情報が公開されてもやむなし、と私は考えます。
しかし「おそらく立候補するはず」「立候補するなら公人だ」という流れで情報公開に踏み切ったとなれば、やはりその判断は間違っているでしょう。
少なくとも、タイミングが早過ぎた。
私はそう思います。

2004/03/18

ボードゲーム「Catan」に2つの新製品が登場
カタン・正式ホームページ

いつも取り上げているニュースとは傾向が異なりますが。

カタンのポータブル版が1,280円で買えるようになりました。
このカタンというボードゲーム、本当によくできていて面白いです。
この20年ぐらいに出たボードゲームの中でも、特にお勧めです。
ポータブル版なら、ちょっとしたグループ旅行や合宿、修学旅行などでも簡単に携帯できますから、学生さんはぜひ買いましょう。

ちなみに、パソコン版はネット対戦可能です。
これのオープンβテストは今月一杯まで。
無料で遊べるので、これも興味がある人はぜひ参加してみましょう。

2004/03/18

PC利用の親子でも「ソフトは買ったことがない」が大半

「児童の家庭でのPC利用率は8割以上、小・中・高校のPC導入率も9割」しかし「ソフトを購入したことがある児童はわずか2割」だそうです。
また「親が子どもに買い与えたケースも4割で、その多くがゲームソフト」とも。

ソフトを買わないことを問題視した記事ですが、私は必ずしも買わないことが問題とは思いません。
パソコンの利用というのが、インターネットでの検索とメールが大半を占める現状からすると、むしろほとんどの人が「ソフトを買う必要を感じない」ことは当然と言えるでしょう。
しかし、いろんなソフトを試してみることは、やはり勧めたいです。

インターネット上には、買う必要のない、無料で手に入るソフトが沢山あります。
これらをいろいろと使ってみることは、パソコンを理解するうえでも、自分のスキルを向上させる意味でも、また単純に楽しむという意味でも素晴らしいことです。

この「21世紀の公園で」でも、「お勧めソフト紹介」というコーナーを設けていますし、探せばそれこそ山のように、楽しいソフト、便利なソフトは見つかります。
パソコンはソフトによってやれることが大きく広がります。
好奇心をもって、いろんなソフトを試してみてほしいと思います。

2004/03/18

東日本最大のプラネタリウム、復活オープン前に会見

池袋サンシャインシティのプラネタリウムが20日に復活します。
私は本格的なプラネタリウムを見たことがありません。
せっかくの復活なら、そのうち一度覗いてみようかな、と思いました。

2004/03/18

アル・カーイダ系組織、スペインでの活動停止を表明
「次は日本か米国か」アルカイダ傘下名乗る組織が声明
「惑わされてはだめ」日本名指しのテロ標的声明に首相

国際テロ組織アルカイダは「イラクからのスペイン軍撤兵に言及したことを評価して」「スペイン国内での活動を当面、全面停止」を表明したそうです。
同時に、イラクに部隊を派遣している国を「米国のしもべ」と批判し、「日本などを名指しして攻撃を警告」「イラクから撤退しない限り、次の標的になる」とも。

これに対して小泉首相は「惑わされてはだめ」と、福田官房長官は「国際社会が一致してテロと戦う姿勢を示すことだ」と語ったそうです。

「テロに屈しない」と言われると、あたかも正しい意見のように感じてしまいますが、そもそもイラクへの派遣が正しい政治的処置だったのか、大きな疑問があります。
国連主体での派遣ならともかく、現実には「アメリカの要請だけで派遣している」という事実を忘れてはいけません。

テロに対しては、確かに「国際社会が一致して」が正しいでしょうが、イラク派遣は「国際社会が一致して」いるわけではありません。
むしろほとんどの国は派遣すべきではないと考えているし、派遣している国はごくわずかでしかありません。

2004/03/16

スペイン社労党書記長、イラク撤兵を表明 米政権も批判
イラク撤退公約を確認 スペイン次期首相
スペイン:イラク駐留軍を6月末までに撤退へ

与野党が逆転したスペインですが、さっそくイラクからの撤退を表明しました。
政権樹立まで数週間あるので、確定ではありませんが、選挙前からの公約であるだけに、よほどのことがない限り実行となるでしょう。

以下は次期首相が確定した、社会労働党のサパテロ書記長の談からの抜粋。

「市民を爆撃するようなことはしてはならない。二度と繰り返さないために、ブッシュ米大統領もブレア英首相も自己批判した方がいい」
「イラク戦争は破滅的だった。占領も破滅的だ。このような戦争は憎悪と暴力と恐怖を培うだけだ」

2004/03/15

「テロを撲滅」スペイン社会労働党書記長が勝利宣言
野党・社労党がスペイン総選挙で逆転勝利 テロが影響
アルカイダ名乗る犯行声明ビデオ発見

スペインで与野党が逆転しました。

元々スペインでは、イラク戦争に国民の8割が反対していたのを、与党であった国民党が、強引にイラク参戦へと舵取りした経緯があります。

今回の選挙でも国民党が勝つものと思われていましたが、直前に起きたテロを、国民党が「バスク独立派の犯行」と断定。
ところがこれがイスラム過激派の犯行であったことが明らかになり、結果的に、米国支持を批判してきた野党である社会労働党に票が集まる結果となりました。

もちろん今回与党となった社会労働党もテロ撲滅を掲げていますが、これまでのアメリカ追従型から転換することになるでしょう。
この選挙結果は他の多くの国にも影響を与えそうです。

2004/03/15

消費税の総額表示4月から、業界の対応まちまち
混在値札が混乱呼ぶ? 4月から消費税込みの総額表示

『本体価格と消費税分を合わせた支払総額を、消費者が誤解なく分かるように「総額表示」にすること』

…という法律が4月から有効となります。
私は今でもこの法律に反対ですが、懸念していたことの一つが、既に読売新聞でも朝日新聞でも問題視されています。

それは「消費税の端数をどう処理するか」です。
大手百貨店では「端数は切り上げ」、スーパーは「切り捨て」、コンビニは「四捨五入」だそうです。
買う店によって消費税の端数の扱いが変わるため、同じ値段のものを買っても微妙に金額が変わってきます。
しかも複数商品を買う場合に、「消費税抜き価格で計算して、改めて消費税を追加する」のか、「そのまま消費税込みの売価×個数で計算する」のかも、店によって異なるのだそうです。
こう説明されても、おそらく容易には理解できないでしょう?

この複雑さは、必ず大きな混乱になるでしょう。
少なくとも小学校で「50円のものを10個買ったらいくらですか?」という問いはできなくなります。
店によって結果が異なるのですから。

両新聞共に、この複雑さが経済効果としてマイナスに働くのではないかと懸念しています。

更に将来、消費税率が変わった時、再度大きな問題が生じます。
値札をまた、全て交換しなくてはならないからです。
特に書籍やCDなど、定価が明確に決まっているものは、カバーを印刷しなおし、装丁作業を再度行うことになります。
この点は、今回の新聞では取り上げていませんが、このように、これまで不要だった経費が必要になればなるほど、経済も文化も痛手を負うと、私は思います。

おそらく4月以降、消費者は買い物の計算を、これまで以上にやらなくなるのでしょう。
これによって「サイフが緩む」という考えもあっての法改定なのでしょうが、果たしてこれは良いことでしょうか?
私には、とてもそうは思えません。

2004/03/13

韓国で弾劾案可決への反発広がる 主導2野党の支持下落
韓国の野党3党「大統領代行に協力」で一致
怒号の中で可決 韓国大統領の弾劾訴追案

韓国とはなんと熱い国だろう、と思うときがあります。
もちろん温度や気候の話ではなく、韓国人の気風・性格、国民性の話です。

12日に生じた韓国大統領弾劾の様子は、実に物凄いものでした。
阿鼻狂乱、という言葉が似合うほどの怒声と揉み合い、本当に誰か殺されるのではないかというほどの殺伐感を私は感じました。

かと思ったら、今度は、弾劾案可決への反発で、数万人規模のデモや集会が続いていると言うではありませんか。

『世論調査では弾劾案可決を「間違っている」とした回答が70.3%に達し、「正しかった」の19.1%を上回った』そうですし、追われた大統領の所属するウリ党が、かえって支持率を上昇させており、追った側の野党は、むしろ窮地に追いこまれているようです。

これが日本だったら、どうだったでしょう。
政治に対してここまで熱くなれるでしょうか。

こうした熱い国民性は、むしろ子供っぽく見えて仕方がないことも多いのですが、しかし自分たちの国の未来を自分達で掴もうとしている、そんな心意気は、もっと僕らも見習わないといけないと思います。

2004/03/12

心肺蘇生時の過呼吸防止で蘇生率は劇的に向上する−救急救命教育に警鐘

「ブタに心停止を起こして6分間放置した後、1分間に12回、20回、30回と異なるピッチの人工呼吸を2分間施して蘇生率などを測定」したところ、「毎分30回の人工呼吸を施した場合、1時間後の蘇生率は14.4%」だったのに、「毎分12回では、実に85.5%の蘇生率」だそうです!

過度の人工呼吸は、かえって死を招き寄せてしまうのですね。
人口呼吸は毎分12回。
しっかり覚えておきましょう!

2004/03/12

やはり本物? SCOとMicrosoftの結び付き
「SCOへの出資はMSの紹介」とBayStar認める

SCOとMicrosoftとの間に、出資関係が存在することは、まず間違いないようです。
Linuxを攻撃させるためにMicrosoftがSCOに金を渡したのかどうかまでは分かりませんが、まぁ、おそらくは多分、そうなんでしょう。
だからと言って、それが違法性のあるものとは言えないでしょうが、それでもダーティーな印象だけは残りますね。

2004/03/12

「卵子の数は決まっている」の定説を揺るがす新発見―不妊治療に革命も
腕などに卵巣移植、卵子育成し体外受精 サルで出産成功

不妊で悩んでいる女性に朗報です。

「卵子の数は有限」としていたこれまでの定説が、どうやら覆ることになりそうです。
成人してからも卵子が生まれているのだとしたら、新しい卵子を得られる可能性が出てきます。
これまで「もう無理」と断言されていたとしても、実は「まだ大丈夫」かもしれないわけす。

しかも更に、もう一つのニュースがあります。
卵巣を別の位置に置き換えたり、凍結保存しておいた卵巣を戻すなどの方法でも、受精できる可能性が出てきました。

もちろんこうした技術は、他の動物でできたことが、イコール人間でも大丈夫というものではありません。
微妙な差によってできない可能性もありますし、また倫理面から、容易には実験できないでしょう。
けれど「諦めるしかない」ことが「まだ諦めないでいいかもしれない」と変わることが、大きな心の支えになってくれるかもしれません。

2004/03/12

記録媒体の形で情報流出 ジャパネットたかた会見
ジャパネットたかた、情報漏洩問題で佐世保署に告訴状提出 〜テレビ放送などは3月中自粛
顧客情報流出、ジャパネットたかたが告訴状提出

個人情報を流出させた、という点では同じでも、ジャパネットたかたの対応は「まずTV CMを全て停める」「情報漏洩の詳細がある程度明らかになるまでは商品販売を自粛する」など、非常に真摯でテキパキとした印象があります。

信用というものを本気で考えて対応しているのでしょう。
そのせいか、ジャパネットたかたには、苦情の電話に負けない数の、同情や応援の電話もかかってきていると聞きます。

これまでの報道を見ても、どこかの会社のようなずさんな管理をしていたわけでもなさそうですし…。

それでも最悪の場合、約66万人分の個人データが流出した可能性があるようです。
自粛中の商品販売も、最初は3月いっぱい程度の自粛となるかと予想されていましたが、高田社長曰く「4月中は無理で、希望としては5月にスタートしたい」だとか。
犯人や状況が早く明らかになって欲しいものです。

2004/03/10

『噂の真相』休刊 真意を聴く 岡留安則編集長インタビュー

必ずしも良い印象の雑誌でもありませんが、政治家のスキャンダル公開など、国政を左右するほどの影響もあった雑誌だけに、休刊は確かに惜しい気もします。
休刊の主な理由は、賠償額が高騰し、個人情報保護法によって、仮に公人であってもプライベート情報は流し辛くなったこと。

「昔は証拠があれば、相手側の訴えが却下される例もあったが、今は90%以上立証しても負ける」という言葉は印象的でした。

雑誌のスキャンダル報道は、裏付けもないまま流すような酷いものも多いですし、その意味においてはスキャンダル報道は不要でしょう。
しかし、ときとしてスキャンダルを暴くことが大切な場合も確かにあると思います。

特に政治家は全人格的な存在として「信用できる人」が選ばれていないと困ります。
裏表が極端に違うことが事実であるなら、それを露呈させるのはマスコミの正しい役割でしょう。
こういう役割を果たしてきた雑誌が「販売が堅調なのに」消えるというのは、あまり良い状況ではないような気がします。

2004/03/09

パリコレ、「ケンゾー」の民族調よみがえる
スティーリー・ダン:彩(エイジャ)

衣服のデザインには、さほど興味はないのですが、思わず写真に目が止まりました。
ケンゾーのパリコレのラスト・モデルは、あの山口小夜子さんだったそうです。

山口小夜子さんと言えば、日本人初のスーパーモデルとして70年代に世界中から大注目を浴びた方。
私にとっては、スティーリー・ダンの名盤「Aja(彩)」のジャケットを怪しく美しく飾っていたことの方が印象が強いですが…、ともかく当時の彼女は、本当に「まぶしい」存在だったと思います。

しかし彼女が、今もなおご活躍とは思ってもいませんでした。
だって、Ajaが発売されたのが1977年ですからね。
30年近く経っているのですから、小夜子さんの年齢って…。
凄いことですよ。本当に。

2004/03/09

ジャパネットたかたの顧客名簿流出、30万人の可能性も
「ジャパネットたかた」顧客データ流出、66万人分か
顧客データ流出:最大で30万人分 ジャパネットたかた

ジャパネットたかたからも顧客データが流出しています。
ただし最近のデータではなく、「98年7月から9月の間に流出したデータ」である可能性が高いとのこと。

5年前ですか。
としたら、潜伏期間(?)が結構長いです。
誰かが個人的に隠匿していたデータを、最近名簿屋に持ち込んだのでしょうか?

気になるのは新聞によってデータ件数に差があること。
朝日・毎日は最大で30万程度と記述していますが、読売では66万と。
もっとも、流出を確認したデータは、いまのところ149名分のみのようです。
それにしても、ジャパネットたかたって、いつのまにか「通販業界最大手」になっていたんですね。

2004/03/09

「大量破壊兵器が存在しないこと以外に俳優が知っていることといえば、最高の俳優をひとりだけ選ぶなど無理だということだ」

アカデミー賞主演男優賞を取ったショーン・ペンが、受賞の際にこう発言していたのだそうです。
僕は今日まで見逃してたんですが、実にクールでかっこいい発言ですね。
というわけで、遅れ馳せながらコレクト。

2004/03/08

映画ヒットで「ニモ」受難 カクレクマノミの乱獲急増

アカデミー賞で長編アニメーション賞を獲得したアニメ「ファインディング・ニモ」は、「ダイバーに捕らえられたカクレクマノミの子ども、ニモを捜すため、父親マーリンが大海原に旅立つという愛情物語」なのだそうです。
(単に私は観てないので知らなかったのですが。)

ニモを楽しんでくれた人達は、本物のニモに親近感を持ち、ニモや自然を守ろうと考えてくれるはず…と思いきや、ニモが乱獲にあって激減しているという情報が。

昨年、映画が公開されて以降、ニモのモデルになった熱帯魚・カクレクマノミが、住み処のイソギンチャクごと乱獲される事件が続発しているそうです。

動物が主役の映画(やCM)が流行ると、必ずペットショップでその動物を買う人が増えます。
買う人は、「罪なことをしている」ことに無自覚な分だけ、乱獲する人以上に罪が重いと思います。
「動物を可愛がっている」つもりで、実際には「動物を滅亡に追いやっている」ことに、早く気が付いてほしいと思います。

2004/03/08

道路公団民営化:シンポジウムで政府に批判

「なぜ民営化が求められているかが忘れ去られている」

この一言につきると思います。
災いの根を残したまま、ただ政府の監視下に置いただけでは、何が変わるという保証は一切ないでしょう。
しかも結局、建設計画の全てを建設するというのですから、赤字は膨らむ一方です。
今は低金利時代ですからまだしもですが、また高金利の時代がやってきたら、あっという間に赤字が膨れ上がります。
そうなったとき、残された手段は、またも「税金注入」しかありません。

言わば「自己破産が予測できるのに、生活費を節約できず、膨大な消費を繰り返そうとしている」のですから、健全な状態にはほど遠いとしか思えません。
多くの時間を費やした議論は、歯止めには全くなりませんでした。
それでも政府は「満足できる成果だ」と言っていますが、せめて「不満足な結果だが、ここまでしかできなかった」と言ってほしかったと思います。

2004/03/08

パソコン1台製造、資源消費1.8トン・国連大学

「17インチのディスプレーを持つパソコン1台を製造するには、240キロの化石燃料と1500キロの水、22キロの化学物質が必要」だそうです。
予想以上に資源を多く消費しています。
「長寿命のコンピューターの製造と普及に取り組まなければ、パソコンブームは地球温暖化や化学物質汚染を深刻化させる」そうです。

5年ほど前は、パソコンは3年半で買い替えるのが普通でしたが、最近は4.5年ぐらいのサイクルになっていたはずです。
CPUのスピードが1GHzを超えたあたりから、「遅いから買い替えたい」という需要は減ってきたと思いますし、またOSがWindowsXPになって、OSの機能も一通り揃った感が強いので、今後はさらにパソコンの買い替えは抑制されるとは思います。

が、それでもより高機能、高性能にしたいという気持ちはある程度働きます。
パソコンの寿命を伸ばすためには、たとえばパーツ単位でリサイクル可能な自作パソコンにしていくとか、古いパソコンは捨てて壊すのではなく、リサイクルしていく場を作るとか、個人単位でも市町村単位でも、いろいろ考えていかないといけないでしょう。

もっとも、未だに400MHz程度のスピードのパソコンを使っている公共施設も多いです。
そうした公共施設は、さすがに、もっと速いパソコンを入れて欲しいわけで、このあたり、結構難しいジレンマですね。

2004/03/07

小泉内閣は「バカの壁」とこき下ろす
「薄笑いの首相」 大江氏、特派員協会で首相答弁を批判

「バカの壁」とはよく言ったものです。
国会という場所で言う言葉としては品がなく、無礼と感じる人も多いでしょうが、理解を拒絶するかのような答弁が目に余る状況から言えば、確かに最近の小泉首相の答弁は「バカの壁」でしょう。

最初から譲歩する気も説得する気もなく、ただ通過儀式として答弁しているだけ。
与党が多数だから多数決で勝つのは目に見えている。
そういう答弁は見ていて悲しいし、これが日本の中心かと思うと情けなくなります。

民主主義は「多数決」だと勘違いしている人が多いですが、そこからして間違っているんです。
「多数決」は最後の手段であって、決して誉められたことではない。
なぜから、多数決は少数派の意見を無視するやり方だからです。
多数派の意見も少数派の意見も尊重し、両者がそれなりに納得し得るポイントを探る…これが民主主義というものです。
今の国会は、ただ多数派が、自分の意見を押し通す場でしかない。
民主主義の政治としては、これは最低のものでしょう。

ただ、国会で「バカの壁」という言葉を使われてしまった、「バカの壁」の作者、養老孟司氏にしてみれば、どうにも苦い思いだろうと思います。
「バカの壁」という言葉は、「意図的に理解しない」という意味ではなく、「理解しようとしても理解できない」という意味であるはずですから。

もう一つの記事では、大江健三郎氏が小泉答弁を批判しています。
これもまた、論理によって説得しようとする姿勢が、小泉氏の発言に見られないからでしょう。

2004/03/06

米大統領政策:ドイツ人の8割以上が否定的 国際世論調査

「米、英、独、仏、伊、スペイン、カナダ、メキシコの8カ国で各1000人前後を対象に、電話や対面で2月13〜21日にかけ実施した」アンケートによると、「イラク戦争でテロの脅威が増したとする人は、米国以外ではすべて過半数だった」そうです。

細かい数字は記事を読んでいただくとして、ヨーロッパではほとんどの国が、イラク戦争に今も懐疑的だということでしょう。

それにしても、このアンケート結果は、アメリカ人の危機感のなさが露呈しているように思えます。
日本でアンケートをとったとしても、おそらくアメリカの数字とたいして変わらないのでしょうが…。

2004/03/06

MSからSCOへの金銭支援を示唆する怪文書流出--E・レイモンドが公表

かつてLinuxを販売していた大会社が、Linuxに対して訴訟という名の攻撃を始める…。
いったい裏で何が起きているんだ?…
SCOの最近の状況を、こうとらえている人は多いはずです。

そのSCOに、Microsoftから多額の資金提供があったらしい、というニュースが流れました。
怪文書というだけあって、それが正しい情報なのかどうかは分かりませんが、気が早い人は「やっぱりMicrosoftによるLinux潰しだったのか!」と怒りに身を震わせていることでしょう。

でももう一度書いておきますが、これが事実なのか、狂言なのか、まだ分かりません。
ただ、もしこれが事実であれば、Microsoft社は多大な信用を失うでしょう。

そもそもSCOが大声で叫んでいる「LinuxはSCOが持つUnixの特許を侵害している、コードを盗んでいる」という訴え自体が、未だに事実であるかはっきりしていません。
事実であればLinuxは痛手を負いますが、事実でなくてもLinuxへの傾倒は勢いを無くします。
しかもどちらに転んでも、SCOは敵をたくさん作ることになり、長期的に有利な状況を作れる可能性は決して多くないように思えます。

この騒ぎで一番得をしているのは誰か…と言えば、誰でもWindowsの独占状態を維持したいMicrosoftだと思うでしょう。
実際Microsoft社は、独占状態を維持するために、たくさんの競争相手を、なりふり構わぬ方法で潰してきた過去を持ちます。
それだけに、これが事実なのかどうか、誰しも気になるところでしょう。

2004/03/05

夢どこへ お家騒動 ディズニー会長退任へ

最近迷走中のディズニーについての話。
ディズニーと言えば、まずアニメーション、そしてディズニーランド。
ところが最近、アニメーションのヒットが少ないからとはいえ、アニメ・スタジオを事実上閉鎖し、しかも「ファインディング・ニモ」や「トイ・ストーリー」を製作したピクサーとの提携延長も打ち切りました。
これじゃあアニメーションの製作を「もうやりません」と言ってるのも同然。
この先ディズニーはどうなっちゃうの?

と、こう思った人は多いはず。
どうしてそんな状況になってしまったのか、という解説記事なんですが、簡単に言うなら、社長のマイケル・アイズナー氏が行った多角化優先とアニメ部門のスリム化が、反対派を会社から追い出した結果、更に加速したということのようです。

しかし、追い出されたほうも黙っていません。
「これではディズニーはディズニーではなくなってしまう!」と言ったかどうかは知りませんが、株主に訴え、アイズナー氏を会長の座から引きずり降ろしました。

このお家騒動、どこに漂着するのかは分かりませんが、一番の問題は、内部に優れたクリエイターがいなくなってしまっていることでしょう。

記事では『一九九四年の「ライオン・キング」以降、目立ったヒット作が出ていない』とありますが、この「ライオン・キング」にしてみたところで、手塚治虫氏の「ジャングル大帝」からの盗作ではないかという見解があります。(手塚プロは訴えなかったものの、手塚ファンの多くは今も「似ている」と思っているはず。)
この作品以外にも盗作疑惑はこの10年ほどの間に何度か起きています。
「盗作ではないか」という話が出てくるということは、盗作ではないにしても、少なくとも「独創性が足りない」のだろうと思えます。

このままでは、ディズニーは、次第に「過去の栄光」でしかなくなってしまうでしょう。

2004/03/01

大作映画を支えたカメラモーションソフトにアカデミー科学技術賞

カメラモーションソフトと言われても、あまりピンとこない人が多いと思いますが、要するに「映画で素晴らしい合成映像を作りたい人なら必ずお世話になるカメラコントロール技術」です。

実際の映画のシーンを思い浮かべながらこの記事を読めば、それがどれほど特撮映画を進歩させてきたか、よく分かるでしょう。
映画撮影の裏話としても十分面白い内容の記事です。

2004/03/01

「王の帰還」が最多タイ11部門受賞 アカデミー賞
渡辺謙さん、受賞逃す 「清兵衛」も落選 アカデミー賞
アカデミー賞:ロード・オブ・ザ・リング…王の帰還が11冠

アカデミー賞は、「ロード・オブ・ザ・リングー王の帰還」がノミネートされていた11部門すべてで受賞、という凄い結果に。
残念ながら、助演男優賞ノミネートの渡辺謙さん、外国語映画賞ノミネートの「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)は受賞を逃がしました。

実は昨日「王の帰還」を観てきたのですが、予想以上の映像に驚きを禁じえませんでした。
城のシーン、戦闘のシーン、山々にのろしが次々と灯っていくシーン、リアルな巨人や巨象、空を飛び人に襲いかかるドラゴン、轟きながら溶岩を噴出す火山、広大な大地を埋める兵士達、どこをとってもリアルで美しく迫力のある映像でした。
これほど緻密なイマジネーションを人が描ける、という事実に、恐れを感じたほどです。
そしてまた、その映像に見合っただけの音響が、音楽が、その空間を息をつかせる合間もないほどの緊張感で埋めていました。

実は正直に言えば、私は「ロード・オブ・ザ・リング」の1、2には、あまり高い評価をしていませんでした。
確かに1も2も凄いのです。
けれど長過ぎて、退屈になったり眠くなったりしたものです。

「王の帰還」も長いし、特に長い(けれど素晴らしく充実した)戦いが終わったあとは、やはり少し眠くなってしまったのですが、それは物凄い映像を絶え間無く見せられた、その快感に満ちた緊張感が溶けて、素晴らしい満足感が昇華していく時間でもありました。

今になってみると、1も2も、この完結編のための序章でしかなかったのだと思います。

原作の指輪物語は、ファンタジー文学を根付かせた大作ではありますが、必ずしも小説…物語として読みやすいものとは言えません。
その最も大きな理由は、主人公達の魅力が低いからです。
言わば物語そのものが主役であり、登場人物はいずれも、物語の細部を飾り、流れの一部を作り出す要素でしかありません。
その、欠点でもある大きな特徴は、映画でも同様なのです。

しかしこの完結編では、その欠点は、全くというほど気になりません。
登場人物達にさほど親近感を覚えることができなくても、物語が、戦いが、まさにクライマックスに向かって、怒涛のように押し寄せてくるからです。

この映像の素晴らしさは、TVでは絶対に表現できないものでしょう。
迫力のある素晴らしい映像を楽しみたい方は、迷わず映画館に行くべきです。

2004/03/01

政府の圧力で「イラク戦争は合法」 英法務長官に新疑惑

イギリスのゴールドスミス法務長官が、昨年のイラク戦争直前に、「武力行使を正当化する新たな国連決議がなければ、イラクに対する戦争は違法になる恐れがある」という見解を、首相官邸の圧力を受けて、「従来の国連決議だけでも武力行使は合法」と修正していた、という話。

あくまでも疑惑であり、これが真実であったというお墨付きはありませんが、「政府の未公開文書に基づく報道」という話なので、信憑性は高そうです。

「従来の国連決議だけでも武力行使は合法」という見解は、アメリカ、イギリスのみならず、日本(少なくとも自民党や首相)も同様です。

しかし法務長官が見解を曲げていたとなれば、既に支持率が半分を切っているブレア首相の立場がさらに悪化することは間違い無いでしょう。

2004/03/01

米業者がBSE全頭検査を希望 日本向け、農務省に打診

「カンザス州の食肉加工業者が、日本向けの牛肉輸出を再開するため、牛海綿状脳症(BSE)の全頭検査を自主的に実施したいと、米農務省に打診している」そうです。

同社では「業者が全頭検査を選び、その顧客も望んでいるなら、農務省は(個別企業の全頭検査を)認めるべきだ」と主張しているとか。

とても良い傾向だと思います。
もっとも同社が扱っているのは「単価の高い高級肉牛」だそうですから、私の食生活には関係なさそうですが。

21世紀の公園で