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2008/07/04

ビルゲイツ本人がマイクロソフトに苦情、Windowsの使い難さはどうにかなりませんか?
MSのビルゲイツ会長が非常勤に退任、シアトル本社で退任式

ビルゲイツの印象が少し変わったかもしれない。

私は個人的に、マイクロソフト社にはあまり良くない印象を持っている。
その理由はいくつかある。

「マイクロソフト社の使う日本語は、マニュアルにせよ、OS内のメッセージにせよ、意味不明なものがあまりにも多過ぎる」
「かつて日本マイクロソフト社は、マイクロソフト社批判の記事を掲載した雑誌の広告を打ち切るなどして、そうした記事の掲載を妨害したことがある」
「マイクロソフト社のサポートに製品に関する質問をして、その回答の内容の無さに、何度もうんざりしたことがある」
「マイクロソフト社は、自社の脅威となりそうな会社に共同開発を持ちかけ、共同開発中に対抗技術の開発を行い、その後に共同開発を一方的に打ち切るという行為を何度も行っている」
「マイクロソフト社は、勢いのある会社の技術や製品を買い取り、そのまま死蔵させてしまうといった行為も何度も行っている」
「マイクロソフト社は、日本独自OSの開発に対して、過去に何度も政治的な干渉を行っており、そのために頓挫した研究がいくつもある」
「マイクロソフト社の利益の大半はWindowsの販売によるものだが、利益率が8割という異常な数字であるにも関わらず、市場独占の強みから販売価格を下げずにいる。その利益を新製品の開発に回すため、新製品の開発は利益を生み出す必要がない状況であり、これが結果的に新しい開発メーカーの芽を摘んでいる」

まだまだ書ききれないが、結局ほとんどが、独占販売の強みにあぐらをかき、そのくせ十分なサポートをやらずに済ませている姿勢がいかにも「ユーザーをなめている」ように見え、腹立たしいということだ。

ただ、MS-DOSとWindowsの普及は、社会に多くの恵みをもたらしたことも確かだし、そのきっかけを作り上げたビルゲイツの商才には敬服するしかない。

そのビルゲイツも、とうとう退いた。非常勤の会長として残るとはいえ、これからのマイクロソフト社は、これまでとは変わらざるをえないだろう。良かれ、悪しかれ。

そのタイミングでリークされたのが今回の記事。

ビルゲイツ本人がマイクロソフト社の幹部に対して、「Windowsの使い難さ」について長いレポートを何度も書き、送っていたという。

記事を読むと、そのレポートは確実に1ユーザーの視点から書かれており、とても具体的だ。
マイクロソフト社にユーザーの視点が足らないとしても、ビルゲイツはユーザーの視点を失っていなかったことが良く分かる。

この記事によって、ビルゲイツを批判的に見ていた私の視点は、若干修正されたと思う。多少、おだやかな方向に。

21世紀の公園で