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2009/07/11

「ドラクエ」へとつながるルーツ ゲームの進化をたどる(上)
300日かけてゆっくり進むドイツ製ブラウザーゲームの魅力
「スター経済」がネットユーザーにもたらす副作用

ゲームが変える生活と未来について考える。

「新清士のゲームスクランブル」というWebで連載されているコラムをいくつか読みました。
で、その中から特に気になったコラムを3つ、ピックアップしてみました。

私はかつて、ボードゲームのレビュー記事を専門誌で連載したり、ファミコンゲームの開発に関わってきたことがあります。
ゲームにはまり、夜更かしを繰り返していた時期も(何度も)あります。
しかし、この数年、日常的にゲームと関わることはほとんど無くなっています。

ゲームは楽しいですし、優れたゲームシステムで出会ったときの感動や、頭脳戦を要求されるゲームをクリアできたときの爽快感は忘れられません。

しかし同時に、ゲームはある意味空しい行為であることも多く、また、不必要な競争心や嫉妬を生む場合もあり、健全にゲームを遊ぶことは、その楽しさを知る人ほど難しいものだと思います。

それだけに…。

鈴木銀一郎氏が今も74歳で現役ゲームデザイナーを続けてらっしゃることに、とても驚きました。

彼がゲームデザイナーとしてデビューしたのは46歳だったと記事にあります。
私はその当時、おそらく30代の方だろうと勝手に思い込んでいましたから、2重に驚きました。

ドイツのブラウザーゲームの話も興味深かったです。

記事には書かれていませんが、ヨーロッパには、メールゲームという伝統もありまして、ゲーム盤を双方の家に置いておき、郵便で次の1手を送っては、また次の1手が相手から送られてくるのを待つのです。

遠方の友と、半年もしくは数年をかけてゲームを続ける…。

そういう歴史的な素地があるからこそ、こうしたのんびりしたゲームもありえるのかな…と思いつつ読んでいたのですが、どうやら途中からはどんどん忙しくなっていくようで。

いずれにせよ、このコラムを読む限り、万人向けのゲームではない気がしますが、しかし、こうしたゲームに熱中する人がたくさんいて、ビジネスとして成り立たせていけるということに、私は興味をそそられました。

それは日本とドイツの文化的な差でもあり、ブロードバンドの普及率の差でもあり、しかし確実に、インターネットによる新しいビジネスの形態でもあります。

課金によるオンラインゲームシステムが、今後どのように変化していくのか、とても気になるところです。

そして、3つ目の記事は、言わばゲームの負の部分の話です。

面白いゲームは、ほぼ必ず、どこかで競争原理が働きます。
単純な勝ち負けもあれば、誰が最も注目されたかという人気勝負になる場合もあり、そうした競争原理が過度に働き始めると、次第に人の心はすさみ始めます。

また、ユーザ間のコミュニケーションも、ある程度までは居心地の良さ・楽しさを作ってくれますが、これも過剰になるにつれてストレスに変わり始めます。

どちらもゲームだけの話ではなく、現実の生活でも起こりえることなのですが、「ゲームは楽しい」「コミュニケーションは楽しい」という意識で参加していた人にとっては、現実以上のギャップとなってしまい、深刻な後遺症を残します。

楽しい世界から「ほどほどの距離」をキープしていくことは、とても困難なことです。
私もかつて何度もそれで痛い目にあっていますし、今後もそれで悩む人は増えていく一方でしょう。

「適度な関わり方」を学ぶことは、もしかしたら現代人にとって、最も大きな課題なのかもしれません。

21世紀の公園で